日本の人口は減少を始めましたが、新築の住宅は相変わらずどんどん建っています。そうなると住み手を失った既存住宅は取り壊される可能性が高く、今後は取り壊しまでの平均築年数が短くなるおそれがあります。そうなると、新しい家を作ることだけでなく、既存住宅を長持ちさせて何世代かに渡って使っていくことをもっと真剣に検討する必要性に迫られるでしょう。

家の寿命を左右する要因は主に三つあると言われています。

■見た目

直接物理的な寿命とは関係なさそうに思えますが、いくら修繕を重ねても綺麗にならない状態にまで劣化した家は取り壊される運命が待っていると考えると、物理的耐用年数と関係があるといえるでしょう。

■断熱・気密性

人が快適に住めないほど隙間風が通る状態になるだけでなく、湿気がよどんでしまい、構造部分の柱などを傷めてしまう点が物理的な寿命と関係があると考えられます。

■耐震

耐震耐久には、大地震による倒壊により寿命が尽きることや、耐震基準を満たしていない住宅になってしまう可能性が考えられます。いくら物理的な寿命が尽きていなくても、耐震基準を満たしていない住宅に住み続けるのは危険であり、実質的な寿命が尽きていると考える方が妥当です。