新築の戸建て住宅を手に入れたとき、その家が何年持つかを深く考える人は少ないかもしれません。新品の家を前にすると、ずっとこのままでいてほしいと願うものですが、住宅も時間とともに劣化し、永遠に使えるわけではありません。国土交通省によると、木造住宅の平均築年数は27〜30年とされています。ただしこれは、物理的に住めなくなるまでの年数ではなく、取り壊されるまでの平均年数です。実際には、木造住宅の物理的な耐用年数は60年程度とする研究もあり、一生住み続けることも可能ですが、何世代にも渡って使うのは難しいのが現実です。

住宅の寿命を左右する要因は主に3つあります。まず「見た目」。外観が著しく劣化すると、修繕しても住み手がつかず、取り壊しの対象になります。次に「断熱・気密性」。隙間風や湿気が構造を傷め、快適性を損なうことで寿命が縮まります。そして「耐震性」。地震による倒壊や法改正による耐震基準の不適合も、実質的な寿命を左右します。

日本では人口が減少する一方で新築住宅は増え続けており、住み手を失った既存住宅が取り壊される傾向にあります。今後は新築だけでなく、既存住宅を長持ちさせて使い続けることが重要になります。住宅の寿命を延ばすには、適切なタイミングでのリフォームと、住む人の丁寧な使い方が欠かせません。専門業者に相談しながら、家を大切に使う意識を持つことが大切です。