皆さんこんにちは、今回は住宅デザインの移り変わりについて少しお伝えします。

ここ10年ほどで、住宅に採用されるデザインは大きく変わっています。耐久性や、材質・各器具の持続性などに配慮した建築デザインが幅をしめ、いえば「よりモダンチックなデザイン」になったといえるでしょうか?

やはり地震や竜巻などによる被害に備えて、さらに「丈夫な家を造ろう」という風潮が自然に高まってきたのでしょう。

たとえば10年前は、壁が厚そうでレンガを使う家が多くて、出窓、メルヘンチックなデザインが多かったように思います。これが現代のデザインでは、見た感じ壁が薄そうで、長方形の箱に斜め屋根、窓が小さくて、採光優先デザインに移り変わったような気がします。また階段の位置取りにも工夫が見られるでしょうか。これらも全て、「デザインよりも安全性に配慮された設計」の賜物です。

最近の傾向としては、宅地を仕切る低い境界のコンクリートはあっても、背丈ほどの高さのブロック塀は殆ど見かけなくなりました。東日本大震災や先頃からの熊本地震の例を出すまでも無く、地震が何処でも起きる恐れのある日本列島では、時としてブロック塀は危険な存在になるからです。

これらも住宅デザインにまつわる理由の一つになるかも知れませんが、各家に2台3台の車があることも普通になった時代において、道路に面した敷地をより有効に使う際には「ブロック塀は邪魔な存在になる」というのが、かなり大きな理由とも考えられます。

玄関先に衝立状の低い郵便受けやインターホンを配置し、一昔前に比べて玄関が道路から割と近い位置に備えられています。(開口部が減った大きな理由に家の中に物が多く、収納スペースに壁を必要とするから、との研究もあります)。

日本の住宅のデザインが、プレカット加工を通しても大きく変わってきたことを感じますが、新しい住宅地に採用されるデザインを俯瞰してみると、やはり地震列島と言われる日本、セキュリティにさらなる熟考を費やす日本の、非常に現代に適した尽力が窺えるものです。

tikutaku20170518