日本の伝統的な家屋や和室によく見られる障子は、木枠に和紙を張って作られたものです。しかし、障子紙は簡単に破けてしまうため、子供やペットのいる家庭では張替えが大変な問題があります。そこで、障子の弱点を解決するために、ワーロンシートというものがあります。

ワーロンシートは、和紙に特殊な樹脂を使ってラミネート加工した製品で、耐久性に優れた障子紙として利用されます。樹脂には塩化ビニールを使用しているため、従来の障子紙よりも簡単に破れることはありません。和紙の味わいを損なわずに強度を高めることができます。お手入れも簡単で、ハタキでほこりを落としたり、雑巾で拭いたりできます。

ただし、ワーロンシートはラミネート加工がされているため、一般的な障子紙よりも通気性が劣るという特徴があります。空気の行き来が起こりにくいため、換気には気をつける必要があります。しかし、空気を通しにくいということは、冷暖房の効果を高めるという利点もあります。また、ワーロンシートには温度変化によって伸縮するという特性があります。温度が高くなるとシートが伸びてたるみの原因になるため、温度変化の少ない場所での使用が推奨されています。